アロマセラピーの歴史~長谷川桜子

やけどの治療から生まれたアロマセラピー

日常生活に定着してきたアロマセラピー
エッセンシャルオイルを求める人でにぎわうアロマの店

アロマの店が、エッセンシャルオイルを求める人たちで大いににぎわっています。日本人の日常生活にも、アロマセラピーの香りが定着してきた感があります。

若い女性たちの間で広まる

香りといえば、日本にも昔から香道という作法がありますが、この伝統的方法は一部の人たちの問で継承されるにとどまっていました。欧米のスマートでとっつきやすいアロマセラピーが紹介されるや、若い女性たちに受け、またたく間に広がりました。

アロマセラピーは芳香療法から始まる

アロマセラピーはもともとはギリシャ語のAroma(芳香・香り)とtherapy(治療)が合わさってできた言葉だということからもわかるように、芳香療法という治療法として始まったものです。

治療法から用途広がり

一般の人たちの多くが目的としているリラクセーションや、香りを楽しむという意味合いでのアロマセラピーは、あとから用途が広がったと考えていいでしょう。

アロマセラピー創始者はフランス人化学者
実験中のやけどがきっかけ

現代のアロマセラピーは、薬品や化粧品の開発を専門とするフランス人化学者、ルネ・モーリス・ガットフォセが創始者とされています。ガットフォセは、実験中に手にやけどを負い、たまたま近くにあったラベンダー精油のなかに手を浸してみました。

1928年に「アロマセラピー」誕生

すると、やけどがみるみるうちに治ってしまいました。そんなエピソードがきっかけになって、ガットフォセは、さらに精油の研究に打ち込むようになりました。そして、1928年に「アロマセラピー」という言葉を生み出したのです。

戦時中にエッセンシャルオイルが使用
負傷した兵士たちの治療に高い効果

第一次、第二次世界大戦で、負傷した兵士たちの治療にエッセンシャルオイルが使われました。エッセンシャルオイルの抗菌作用によって、高い効果を上げたと伝えられています。